2018/07/03
よく咬むってこんなに大事 咀嚼と唾液 2
よく咬むことの効用は前回まで数回にわたって説明してきました。咬むことによって唾液が唾液腺の開口部から出てきます。意識しなくても咬めば自然に出てくるので、いつもは、あまり気にしておりませんが、この咬むことの効用に唾液がかなり役に立っております。そのいくつかを説明していきます。
1 消化作用 お口は食べ物が入って、消化吸収する消化器官の始まりです。食べ物が胃腸に運ばれる前によく食べ物を噛み砕き、唾液の中に 入っている消化酵素のアミラーゼやリパーゼなどで分解され、胃腸の負担を助ける働きがあります。
2 洗浄作用 食べ物をよく咀嚼するほど、唾液が出てきて食べ物を洗い流します。
3 抗菌作用 唾液にはリゾチームという傷口を消毒する成分が含まれており、傷口の自然治癒がおこってきます。
4 中和作用 口の中は、元々ph7の中性に保たれており、食事をしたり、飲み物を飲んだ時に酸性、アルカリ性になったお口の状態をもとに戻す働きがあります。
その他、保護作用 円滑作用 口臭予防作用など、よく噛んで唾液をたくさん出すことにより、体にとって有効な多くのことが生じてきます。